目次
はじめに
スマホ配信の中で「機材配信」と言う言葉があります。文字通り、スマホにマイクやミキサーを接続して音質の向上を図った配信のことを指します。しかし、元々PCで使っていた機材を外してスマホに接続して使うのも手間です。
そんなワケで、PCとかに繋いでる機材を仮想的に動かしたスマホで使ってみようとするのが、今回のテーマ。
注意
- ここに記載の手法は2025-02時点の方法です。
- 記載の手段を用いてトラブルに陥っても、筆者は一切の責任を負いません。
準備
BlueStacks
ご存知の方も多い、PCでAndroidを仮想的に動かしてゲームをプレイするエミュレータアプリです。PCのデバイスを呼び出して使えるようにしてくれるのでとても便利。
オーディオインターフェイス
別途マイクやLINE入力などを使うのであれば必要になります。
有名どころは YAMAHA AG03mk2、まぁぶっちゃけスマホで認識できれば何でも良いです。無い場合はVoicemeeter Bananaなどの仮想インターフェイスでも代用できます。
設定
一番手間なのはBlueStaksを使うための事前設定です。
スマホを1台丸ごと仮想化で動かしますので、PC側で仮想化技術の機能を有効化する必要があるのです。
BIOSでVM周りの設定をONにする
BlueStaksのヘルプ記事を参考にしつつ、使っている機種のマニュアルを読んで下さい。
BlueStacks 5 – Windows 11でバーチャライゼーション(VT)を有効にする方法
IntelとAMDとで呼び方が異なる上、使っている機種によっても設定箇所が違います。
よってBIOS設定値の1つ1つなんてカバーできないのでざっくり書きます。
IntelでのVM設定
Intel VT-x
、またはIntel Virtualization Technology
という項目を探して下さい。
大抵は Advanced
や CPU Configuration
と言う、CPUに関わる機能にあると思います。
AMDでのVM設定
AMD SVM
と言う項目を探して下さい。
こちらも CPU Configuration
など、CPUに関わる機能にあると思います。
アプリの設定
アプリ側ではBIOSより複雑な設定はないので、手軽にできます。
BlueStacksをダウンロードします。
2025年2月現在、標準ではAndroid Pie(=9)が入ったバージョンですが、ダウンロード後にAndroid 11を選ぶことも可能です。
BlueStacksのインストールについては画面の指示に従ってインストールで問題ありません。
インストール後、設定画面を開きます。
設定は以下の項目を確認し、必要であれば変更します。
パフォーマンス

- デフォルトのCPUが
高(4コア)
、メモリが4GB(改良済み)
がオススメ - 音声だけの配信であれば、CPUを
中(2コア)
、メモリを標準(2GB)
でもギリギリOK - パフォーマンスは
バランス
でOK
ディスプレイ

- 最近の配信アプリは縦型が多いので 縦画面 に設定
- 解像度はお好みですが、
720x1280
、900x1600
のどちらかがオススメ - 画素密度はデフォルトの
240DPI(中)
でOK
グラフィックス
ここは全てデフォルトでOK
端末
- スピーカーはオーディオインターフェースの出力を指定
- マイク、こちらはオーディオインターフェースの入力を指定
- カメラは今回使わないので特に指定なし
以上で設定完了です。
動作
画面内にあるGoogle Playを起動し、手持ちのGoogleアカウントでログインします。
ログイン後、Google Play内で使いたいアプリを検索してインストールします。
先述の通り、今回は音声配信のみに限定しているためカメラは使いません。
音声配信のみのサービス(アプリ)はたくさんありますが、今回はSpoonを使います。
Spoonのアプリで プロフィール > 一番上の 設定 を開くことによって、オーディオインターフェイスに関わる設定項目があります。定期契約(サブスクリプション)が提供するサービスなので未契約の無料会員の場合は不要かもしれませんが、インターフェース周りに関わる機能なので一応ONにしておきます。
あとは配信を開始して、インターフェースに入れた音が入ることを確認します。
Spoonの場合は、左上にある自身のアイコンが光れば音が入力されています。残念ながらSpoonには音声のモニタリング機能がないので、手持ちのミキサーやらなんやらで確認する必要があります。
負荷は結構かかりますが、許容範囲内です。
動作確認に使ったi7-8665U/16GB/iGPUではCPU負荷が60〜70%を推移しました。
メモリは設定値まで使うので、16GBあれば問題無いくらい。8GBだとギリ足りないくらいの動き。
オーディオインターフェースがない場合
先述したオーディオインターフェイスが無いのであればVoicemeeter Bananaが代用できます。
インストール後、以下の設定をします
Windowsの設定
PCのオーディオ出力をVoicemeeter Inputに設定します。
この設定でWindowsがデフォルトで出力する音声全てをVoicemeeterに入力します。
Voicemeeterの設定
以下の設定を行います。

- 内蔵スピーカー、またはヘッドホン接続を
A1
に設定 - INPUT 1に接続しているマイクを設定して
B1
のボタンを押す - マイク入力を聴きたい(モニタリングしたい)場合は
A1
も押す- モニタリングする時スピーカーに出力せず、ヘッドホンのみに出力すること
- Voicemeeter Inputの
A1
とB1
のボタンを押す
Voicemeeter Inputに入力された音声を(1)で聴くことができ、かつBGMや効果音もミックスされた状態で入力されます。
BlueStacksの設定
BlueStacksの設定を開いて 端末 の音声入出力設定にVoicemeeterを指定します。
- 出力:
Voicemeeter Input
- 入力:
Voicemeeter B1 Output
この設定でVoicemeeterで設定した入出力設定がBlueStacksに流れ、配信ができます。
注意としてはこれも仮想で動かすのでPCの負荷が上がります。上記のBlueStacksと合わせて負荷の状態や、音声周りのノイズや音が切れたりなどがしないことを確認しましょう。

おわりに
このやり方、何も取り付けたりせずにスマホ単体でやるのが利点なはずなのに、その利点を一切無視した形になるのが中々に豪(または業)な印象です。今回は音声だけに限定しましたが、カメラを使うならOBSの仮想カメラとか使ってVモデル配信も出来そうですね。
いや、そこまでするなら配信サービスを変えた方が良いと思います。